先月に城ヶ島の岸壁でメジナ狙いでウキフカセにて釣りをしていたら30cmほどのアイゴが釣れました。
この夏からウキフカセをするようになって、30cmクラスのアイゴは何度も釣れています。コンスタントに30〜35cmのものが掛かりグッググッという独特の引きがダイナミック。
カイリキはアイゴをよく持ち帰って食べます。刺し身は美味しいし、塩焼きやホイル焼きも絶品です。内臓に独特のくさみがあるので、釣れたら血抜きをして、その場で頭と内蔵を落としてすぐにクーラーボックスで冷やすのがコツ。下処理さえしっかりすれば身から臭みは感じません。
ただし、アイゴには毒があります。背中とお腹側のヒレにビッシリと毒針がついていて、これに刺されると大変な激痛に襲われるとのこと。とても危険らしいです。なので持ち帰る際は必ず毒針を全てキッチンばさみで切り落としてからクーラーボックスへ入れます。おでこに一本前向きの針が隠れているのでそれも起こして忘れずに切り落とします。
というわけで釣れた30cmほどのアイゴ、また美味しくいただこうとまず釣り針をはずします。もう何度もやっているのでお手の物。フィッシュグリップで頭からぐっと掴んで……
すーっと魚がフィッシュグリップの間を滑って手の方にスライド……おっともっと強く挟まなきゃ……と思った瞬間
あ!
針が右手中指の手のひらの付け根あたりに触れました。ん!……刺された!?
背中側の一番前の針が指に触れたのです。刺されたと言うよりちょっと触れたというだけ。アイゴは釣ると怒って針を尖らせるのでそれに触ってしまいました。
10秒ほどすると…痛い。時間とともにどんどん痛くなる。1分もした頃には鈍くて重い痛みに。これは完全にやられた。とっさに毒を吸い出そうと指をくわえますが、刺し傷もないくらいなので吸い出せてる気はしません。しかし毒針に刺されるなんて初めてなのでどうしていいかもわからず、ただめちゃくちゃ痛いので焦ります。
なんとなく記憶にあったのが、ゴンズイやアイゴの毒はタンパク質から出来ているので熱に弱い。だから加熱すれば安全に食べられる。刺されたときはお湯につけると毒が多少分解されてマシになる……、そんな話を読んだ覚えがありました。そうだ自販機で温かい飲み物を買って温めよう!
近くの自販機は夏だからか冷たいものしかない。車で少し移動して島の中央辺りにいくと温かい缶コーヒーを置いている自販機を発見。すぐに買って刺された部位に当てる。缶コーヒーはさわれないほど熱かったけど、毒よりやけどの方がまだマシだと思いやけど覚悟で指に当て続けます。途中缶コーヒーが冷えてきたので新しいのを買って1時間ほどやけどするかしないかぎりぎりくらいのところで温め続けました。
すると…徐々に腫れて曲がらなくなった指の痛みが和らいできました。同時に腫れもおさまってきました。
缶コーヒーがすっかり冷えた頃には痛みがほとんどなくなり、指が少し腫れている程度にまで落ち着きました。ネットで調べると数日間痛みに苦しめられるという話もあったので怖かったですが、その後痛みが増すことはありませんでした。たぶん熱いのを我慢して温め続けたのが正解だったのでは!?温めなかったらどうなってたのか、本当に缶コーヒーが効果的だったのかは確証がありませんが……。
アイゴの毒針、一瞬ちょっと触れるだけでもアウト!!ということだけは確かです。